鮭バイトに応募してみた
私が初めてやった季節労働は、北海道にある食品加工工場に泊り込みで働くというものだった。
毎年秋の鮭が採れる季節になるとこの仕事は行われていて、期間は約2ヶ月前後。
何故この仕事をやろうとしたかというと、たまたま一年を通して富士山の山小屋とか沖縄の製糖工場とかの色々な季節労働を渡り歩いて過ごしている友人から北海道で楽しいバイトがあるよ、と誘われたのがキッカケだ。
道東のど田舎に住み込んでの仕事なのでお金の使いようもあまり無く、少しまとまった金が稼げるという事だった。
気になる仕事内容は?
しかしこのバイト、やってみて初めて分かったがリゾートバイトなどとは違ってかなり地味で大変な仕事である。
仕事の内容は主に鮭の解体作業で、食品加工工場で毎日朝から晩まで鮭をひたすらに捌いていくというもの。
冷たい水に手はかじかみ、身体は鮭の血で生臭くなり、単純作業なので飽きもくる。
職場は海のスグ側なのだが、周りは本当に何も無い環境の為、仕事がオフの日は特にやる事は見当たらない。
リゾート感覚でこのバイトをやろうとすると後悔する羽目になるかも知れない。
私は初めての体験と言う事で、馴れない手つきで鮭を捌くというのはなかなか苦労した思い出があるが、毎年この仕事をやっているようなベテランリピーターにとっては別にどうという事も無いようだ。
鮭バイトは何処でやってるの
このバイトは鮭の時期になると毎年幾つかの食品工場で行われているのだが、道東の端っこの海沿いで鉄道も走っていないような辺鄙な場所だから、まず現地に行くのがそもそも大変だ。
北海道の中でも道東という場所はまさに辺境の地。だだっ広くて特に見るべきものは何も無いような所で、反面何も考えずにバイクをひたすらにぶっ飛ばすには絶好の場所であるから、夏場は特に全国のライダー達がこぞってツーリングに集まってくる。
一般的には飛行機で北海道まで行ってそこから車や送迎バスで仕事場がある会社まで行くのだが、自宅からマイカーやバイクを使って行ってもOK。
私も仕事ついでにちょっと北海道を走ってみたいとの思いから、東京の自宅から北海道の仕事場まで100ccのスクーターで行ってみる事にしたものだ。
時間がある人は道中の物見遊山を楽しみがてら、わざわざそうしている人も結構いるが、途中に見るべきものと言ってもせいぜい斜里岳位だろうか。
それすら私は寄らずに仕事場へ行ったものだが、あまり道東で見るべものは期待しないほうがいいかも知れない。海はあっても、オホーツク海は寒すぎてとても泳ぐ事は無理だったが、それでも気合の入ったサーファー達は10月頃でも波乗りをしていた。
唯一良かったのは、流石に鮭の産地と言うだけあってイクラがとても美味しかったという事だ。
やはり、東京の回転すし屋のイクラと比べるとハッキリ言ってモノが違う。地元の食堂では山盛りのイクラ丼が1000円位で食べられる。
鮭バイトはどうやって応募するか
残念ながら近年の鮭の不漁が原因で、現在北海道の鮭バイトは殆ど行われていないようである。
状況が改善されるまで気長に待つしかないだろう。
北海道での鮭バイトが終了した後は冬になるので、多くの人はそのまま避寒も兼ねて沖縄で行われるサトウキビの季節労働に行くというパターンを毎年繰り返している。